キット先生の豊かな心をはぐくむ子育て<第4回>
「ちばエコチル調査つうしん Vol.9」(2016年9月発行)より一部改変して掲載>
子どもと良い関係を築きたい 「子どもに話しかける六つの言葉」
今回は、子どもと良い関係を築くために大切な言葉がけをご紹介しましょう。
1.「そうなんだ」
穏やかに耳を傾けます。
しっかり聞いているとわかってもらえるよう、目を見る、相づちをうつ、うなずくなど、心がけましょう。
聞き終わったら、「そうなんだ」と静かに言います。
これにより、「自分が受け入れられていること」を伝えることができるので、子どもと良い関係を築くのに役立ちます。
2.「悲しかったんだね」、「うれしかったんだね」
子どもの気持ちに共感します。子どもがどんな気持ちでいるか理解して、言葉で言い表すことで、「わかっていること」を伝えます。
これは、子どもが自分の感情を整理し理解することにも役立ちます。
3.「残念だったね。次は…」
子どもは、くやしい気持ちをわかってほしいのに、うまく説明できないことがあります。
そういうときは、とかくぶっきらぼうになったり、言葉足らずで誤解を生むような言い方をしていることがあります。
いつも良い結果を出せるわけではないので、残念な結果を受け入れようとする、とても大切な社会的な力です。
そんなときには、別の言葉で言い換えてあげましょう。
できるだけ、前向きな言葉を使います。
「もう少しでできたのに、残念だったね。次はもっとできるね」など。
4.「良かったね」
子どもは、物事の困難な面やいやな方にだけ目をむけて、がっかりしたり、落ち込んだりしていることがあります。
物事には両面があります。良い面に気づいて、教えてあげてください。
「大けがにならなくてよかったね」、「ちょっとだけど、できてよかったね」、「自分の気持ちに気づいて、よかったね」、「お母さん・お父さんにお話しできて、えらかったね」など。
5.笑顔で「おはよう」、「おかえり」
私たちは、日ごろ子どもたちの笑顔からたくさんのエネルギーをもらっています。
子どもたちの方はどうでしょうか?
子どもも、周りの大人から笑顔の声かけがあると、気持ちがよくなり元気がでます。
「おはよう」などのあいさつや、「おかえり」などの声かけなどを、笑顔でとどけましょう。
笑顔を交換し合うことで、良い関係を築けます。
6.「ありがとう」
私たちは、誰かの役に立っていると思うと、自信がつきます。子どもたちに自信を持ってもらう方法です。
何かしてもらったら、また、誰かの役に立っていると思ったら、真剣に「ありがとう」を伝えます。
しっかり目を見て言えるといいですね。自尊感情が低くなるのを防ぐことができます。
自尊感情とは、自尊心、自己肯定感ともいい、自分の自分に対する評価です。勉強や、対人関係にも影響します。